フォルダを整理してたら、紅茶の茶葉関係を調べてSSにしたのが出てきたので格納してみる。会話文だけなのに登場人物が4人なので読みにくいこと請け合い……
没フォルダに放り込まれてたのは、SFだと産地が壊滅していたりして茶葉の名前をそのまま使えないからでした。まあ、現代や近未来なら使えるし、おおよその用語を思い出すのには使えるし、これはこれでいい気がする。
没フォルダに放り込まれてたのは、SFだと産地が壊滅していたりして茶葉の名前をそのまま使えないからでした。まあ、現代や近未来なら使えるし、おおよその用語を思い出すのには使えるし、これはこれでいい気がする。
「おまたせ~。淹れてきた…… っていっても僕の母がなんだけどね。どうぞご賞味あれ」
「ありがとうございます」
「ども」
「…………」
「……? アルト、どうかしたの?」
「え、あ、ううん。なんでもない! 頂きます」
「あっはっは。あんま気にせずに飲めばいいんじゃないですか。フリッツの母君は紅茶に凝ってるとこあるけど、俺らはただおいしく飲めば十分ですし」
「……。この前とは違う茶葉だってことはわかる。前のが何というか、青っぽい感じで、今回のは香りが口に広がる感じ」
「あー、もー。そんなしかめっ面で味見しないでよ。砂糖もミルクも好きに入れてくれていいから」
「ふうん。今はダージリンを流行らそうとしてるわけ? あの奥方様は」
「ダージリン? じゃあ前にアルトが飲んだって言うのがファーストフラッシュで、これはセカンドフラッシュ?」
「んー。俺はこれ、オータムナルだと思いますけど?」
「相変わらずなんで当てるかなあ、ルーさんは。そう。オータムナル」
「…………。むつかしいお話をされてますね?」
「え、いや、難しくはないんだけど…… なんていうか……」
「フレッシュな味のファーストフラッシュが春にとれる春摘みの茶葉、夏にとれる香りの高い茶葉が夏摘みのセカンドフラッシュ、で、秋にとれるのがオータムナル。摘む時期によって味が変わるんだって」
「そんなものですか」
「ダージリンはそうだねえ。茶葉の種類っていうと地域や農園によって変わってきて、ダージリン、アッサム、ニルギリ、セイロン、キーマン、シレットあたりが大昔から有名だねえ。この中でももうちょっと細かく地域分けされますし、さらに摘む木と時期で同じ農園でも味は変わっちゃうわけですが」
「ははは。私も名前だけなら少し知って…… あれ? どこいくの?」
「ちょっと思いついてね。台所行って取ってくる」
「はいはい、行ってら」
「……私も名前だけなら知ってるけど、あまり飲んだことないわね。アッサムがミルクティー向きで、ニルギリもチャイに使うのよね」
「チャイって…… まあずいぶん高級な飲み物だこと」
「そう? 俺はむしろ安い茶葉で作りますけどね、チャイなんて。牛乳のほかは、生姜とシナモンとカレーのスパイスがあればできますし、それで味付くから茶葉の質なんて気にならないものです」
「お待たせ。種類と言えばこういうのもあるなと思って、ちょっと持ってきた」
「なんでそんなに置いてあるのよ。あ、さすがに茶葉が大きいと時間がかかって、細かくなってると早く出るってことは知ってるからね」
「大きいのはフルリーフだっけ?」
「細かく砕いてあるのがブロークンですね。粉状になるとファニングスです」
「あと、先端だとか先っぽから何番目とかあったよね。下の方の固いのは茶葉にならなかったはず」
「オレンジ・ペコというのが先端から2番目ですね。ペコだと3番目くらい。4番目がペコ・スーションで、5番目がスーション。……ま、そんなとこまで気にして飲むことないですけどね」
「ははは。紅茶は、あとはベルガモットで味を付けてるアールグレイとか、薫りつけてるフレーバーティーまで入れると際限なくなるよ」
「飲み方もいろいろあるわよね。私はジャムを入れて飲むロシアンティーが好き」
「紅茶自体は、ただの完全発酵した茶葉ってだけなんだけどねえ。未発酵だと緑茶、半発酵だとウーロン茶、他にも……」
「もう、奥が深いのは分かったから! あたしクッキー食べます!」
「どうぞ食べて食べて」
「……ちょっといじめちゃったかな?」
「ま、一番のいじめはこの茶器ですけどね。ブランド品で飲まされるのは、俺もさすがに疲れますよ」
「ありがとうございます」
「ども」
「…………」
「……? アルト、どうかしたの?」
「え、あ、ううん。なんでもない! 頂きます」
「あっはっは。あんま気にせずに飲めばいいんじゃないですか。フリッツの母君は紅茶に凝ってるとこあるけど、俺らはただおいしく飲めば十分ですし」
「……。この前とは違う茶葉だってことはわかる。前のが何というか、青っぽい感じで、今回のは香りが口に広がる感じ」
「あー、もー。そんなしかめっ面で味見しないでよ。砂糖もミルクも好きに入れてくれていいから」
「ふうん。今はダージリンを流行らそうとしてるわけ? あの奥方様は」
「ダージリン? じゃあ前にアルトが飲んだって言うのがファーストフラッシュで、これはセカンドフラッシュ?」
「んー。俺はこれ、オータムナルだと思いますけど?」
「相変わらずなんで当てるかなあ、ルーさんは。そう。オータムナル」
「…………。むつかしいお話をされてますね?」
「え、いや、難しくはないんだけど…… なんていうか……」
「フレッシュな味のファーストフラッシュが春にとれる春摘みの茶葉、夏にとれる香りの高い茶葉が夏摘みのセカンドフラッシュ、で、秋にとれるのがオータムナル。摘む時期によって味が変わるんだって」
「そんなものですか」
「ダージリンはそうだねえ。茶葉の種類っていうと地域や農園によって変わってきて、ダージリン、アッサム、ニルギリ、セイロン、キーマン、シレットあたりが大昔から有名だねえ。この中でももうちょっと細かく地域分けされますし、さらに摘む木と時期で同じ農園でも味は変わっちゃうわけですが」
「ははは。私も名前だけなら少し知って…… あれ? どこいくの?」
「ちょっと思いついてね。台所行って取ってくる」
「はいはい、行ってら」
「……私も名前だけなら知ってるけど、あまり飲んだことないわね。アッサムがミルクティー向きで、ニルギリもチャイに使うのよね」
「チャイって…… まあずいぶん高級な飲み物だこと」
「そう? 俺はむしろ安い茶葉で作りますけどね、チャイなんて。牛乳のほかは、生姜とシナモンとカレーのスパイスがあればできますし、それで味付くから茶葉の質なんて気にならないものです」
「お待たせ。種類と言えばこういうのもあるなと思って、ちょっと持ってきた」
「なんでそんなに置いてあるのよ。あ、さすがに茶葉が大きいと時間がかかって、細かくなってると早く出るってことは知ってるからね」
「大きいのはフルリーフだっけ?」
「細かく砕いてあるのがブロークンですね。粉状になるとファニングスです」
「あと、先端だとか先っぽから何番目とかあったよね。下の方の固いのは茶葉にならなかったはず」
「オレンジ・ペコというのが先端から2番目ですね。ペコだと3番目くらい。4番目がペコ・スーションで、5番目がスーション。……ま、そんなとこまで気にして飲むことないですけどね」
「ははは。紅茶は、あとはベルガモットで味を付けてるアールグレイとか、薫りつけてるフレーバーティーまで入れると際限なくなるよ」
「飲み方もいろいろあるわよね。私はジャムを入れて飲むロシアンティーが好き」
「紅茶自体は、ただの完全発酵した茶葉ってだけなんだけどねえ。未発酵だと緑茶、半発酵だとウーロン茶、他にも……」
「もう、奥が深いのは分かったから! あたしクッキー食べます!」
「どうぞ食べて食べて」
「……ちょっといじめちゃったかな?」
「ま、一番のいじめはこの茶器ですけどね。ブランド品で飲まされるのは、俺もさすがに疲れますよ」
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自己紹介:
好きなことをのんびり楽しむのが好きです。
民族系音楽(traditional songs/sounds)やサウンドトラックが好きだったり、JAVATEAが好きだったり、 世間の好みからは多少離れて日々を過ごしています。
何かありましたら、メルフォよりどうぞ。返答はメールアドレスの記載がない限り、ブログ上でします。
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